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Foresight Autonomousの子会社が日本の自動車OEMとV2Xの実証を実施

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2021年3月1日、イスラエルのForesight Autonomous Holdingsの子会社であるEye-Net Mobile Ltdが、日本の自動車メーカーとセルラーネットワークを活用した高度道路交通システムの実証を実施したと発表した。

Eye-Net Mobileのセルラーソリューション

Foresight Autonomous Holdingsは、傘下にマルチスペクトルビジョン認識システムを開発するForesight Autonomous Ltdと、セルラーネットワークを活用したV2X(Vehicle to Everything)システムを開発するEye-Net Mobile Ltdの2社を保有している。

今回は日本の自動車メーカーと進めているEye-Net™ Protectというセルラーネットワークを活用した事故防止のためのV2Xソリューションの実証試験が無事に完了したことを報告するもの。

(補足)なお、日本の自動車メーカーの具体的な企業名は今回非開示となっている。

このソリューションは、道路の利用者のスマートフォンと、インフラを連携し、事故が起こる可能性のある状況で、各道路の利用者にリアルタイムにアラートを出すというものとなっている。

プレスリリースがやや曖昧な形で表現されているため、どのような実験系であるのかは一部しかわからないが、Eye-Net Protectのアプリを入れたスマホを持つ歩行者が交差点に向かって歩き、走行する自動車が警告を受けて走行をストップする、という実証だったようだ。実証の結果、テストされたすべてのシナリオでこのシステムは95.54%の成功率を収め、クラッシュやエラーの発生無く動作したという。

Eye-Net MobileのCOOであるDror Elbaz氏はこう述べている。「テスト結果は、Eye-Netテクノロジーと製品が商用展開の準備ができており、すべての道路利用者、特に自動車業界に卓越した付加価値をもたらす可能性があることを確認しています。」

5Gの普及と合わせて期待されるV2X

こうしたV2X(今回のケースはV2I:Vehicle to Infrastructureに近い)というのは、今後5Gの整備が進み、コネクテッドカーが増えるにつれ、そして自動運転機能が実装されるにつれ、交通事故を未然に防ぐ仕組みとして注目されている。

例えば最近では、アウディがV2Iの仕組みで、アウディコネクトという通信モジュールを備えた自動車と信号機を繋ぐことで、信号機に関する情報を車載ディスプレイに表示したり、どれくらいのスピードで走行すれば、次の信号を青信号で渡ることができるか、などの情報を提示することで、赤信号の待ち時間を減らす機能が実装されている。

日本においても、日産自動車やNTT、コンチネンタル、エリクソン、OKI、クアルコムらが2018年末にLTEセルラーネットワークを用いたV2Xの実証実験を行っており、国内のテストコースで追い越し禁止、急ブレーキ、ハザードランプ点灯車に関する警告、交差点通過時のアシスト、歩行者の位置を知らせる注意喚起などをユースケースとして実施していた。

(今回参考のプレスリリースはこちら



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  • 記事・コンテンツ監修
    小林 大三

    アドバンスドテクノロジーX株式会社 代表取締役

    野村総合研究所で大手製造業向けの戦略コンサルティングに携わった後、技術マッチングベンチャーのLinkersでの事業開発やマネジメントに従事。オープンイノベーション研究所を立ち上げ、製造業の先端技術・ディープテクノロジーにおける技術調査や技術評価・ベンチャー探索、新規事業の戦略策定支援を専門とする。数多くの欧・米・イスラエル・中国のベンチャー技術調査経験があり、シリコンバレー駐在拠点の支援や企画や新規事業部門の支援多数。企業内でのオープンイノベーション講演会は数十回にも渡り実施。

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