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民間宇宙ステーションを開発するシエラスペースが5億5000万ドルを調達、評価額は80億ドルに

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宇宙輸送機や宇宙ステーションを開発する米宇宙インフラ企業Sierra Spaceは2026年3月、Series Cラウンドで5.5億ドルを調達し、企業評価額は80億ドルに達した。投資はLuminArx Capital Managementが主導した。

同社は2021年に航空宇宙・防衛企業Sierra Nevada Corporationの宇宙部門から分社化して設立された企業で、再使用型宇宙プレーン「Dream Chaser」や商業宇宙ステーションの開発を進めている。近年は国家安全保障向け宇宙システム事業も拡大している。

商業宇宙から防衛宇宙へ事業領域を拡張

同社はもともと、再使用型宇宙プレーン「Dream Chaser」や商業宇宙ステーション「Orbital Reef」などを中心に、低軌道(LEO)における輸送・拠点インフラを構築する商業宇宙企業として成長してきた。ISS退役後を見据えた民間宇宙ステーション市場の有力プレイヤーの一つとして位置付けられている。

一方、近年は米国の安全保障需要の高まりを背景に、防衛宇宙分野への展開を強めている。具体的には、米国防関連機関向けの衛星システムや宇宙センサー、ミサイル警戒関連技術など、国家安全保障用途の宇宙システム開発を進めている。

今回の資金調達も、宇宙輸送や宇宙ステーションといった従来事業に加え、こうした国家安全保障向け宇宙インフラの拡張を視野に入れたものとみられる。宇宙産業では近年、防衛需要を背景に資金が集まりつつあり、同社はその流れの中で商業宇宙と防衛宇宙の両領域をまたぐプレイヤーとして存在感を高めている。 

往復輸送機と居住モジュールを開発

同社の中核技術の一つが、再使用型宇宙プレーン 「Dream Chaser」 である。ロケットで打ち上げた後、地球帰還時には滑走路に着陸できる宇宙機で、宇宙と地球を往復する輸送手段として開発されている。NASAの国際宇宙ステーション(ISS)補給ミッションにも採用されており、同社の宇宙輸送技術の中核となる機体だ。

同社はまた、膨張式構造を用いた宇宙居住モジュール 「LIFE」 を開発している。打ち上げ時はコンパクトに収納し、宇宙空間で膨張させることで広い居住空間を確保できるのが特徴で、宇宙ステーションや将来の宇宙拠点での利用が想定されている。

さらにBlue Originなどと共同で、商業宇宙ステーション 「Orbital Reef」 計画にも参画している。低軌道における研究や産業活動の拠点となる宇宙ステーションの建設を目指すプロジェクトで、ISS退役後の宇宙拠点の一つとして開発が進められている。

防衛宇宙分野に集まる投資資金

近年、宇宙スタートアップへの投資は、商業宇宙市場だけでなく国家安全保障分野を支える宇宙インフラへと広がりつつある。ミサイル警戒、宇宙監視、衛星ネットワークなどを担う「防衛宇宙」分野では、政府需要を背景に資金流入が加速しており、今回の同社への大型投資もその流れの一例といえる。

同社CEOの Dan Jablonsky 氏は今回の資金調達について、「投資家の信頼、顧客需要、そして事業基盤がそろい、当社の成長を加速させている」とコメントしている。また、Sierra Nevada Corporation会長で同社取締役の Fatih Ozmen 氏も、「2021年の設立以来、当社は国家安全保障顧客のニーズに対応できる企業へと成長してきた」と述べており、防衛宇宙分野を含む宇宙インフラ事業の拡大に期待を示している。


参考文献:

※1:Sierra Space raises $550 million in Series C fundingリンク




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  • 記事・コンテンツ監修
    小林 大三

    アドバンスドテクノロジーX株式会社 代表取締役

    野村総合研究所で大手製造業向けの戦略コンサルティングに携わった後、技術マッチングベンチャーのLinkersでの事業開発やマネジメントに従事。オープンイノベーション研究所を立ち上げ、製造業の先端技術・ディープテクノロジーにおける技術調査や技術評価・ベンチャー探索、新規事業の戦略策定支援を専門とする。数多くの欧・米・イスラエル・中国のベンチャー技術調査経験があり、シリコンバレー駐在拠点の支援や企画や新規事業部門の支援多数。企業内でのオープンイノベーション講演会は数十回にも渡り実施。

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