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汎用作業ロボットを開発するRobCoがシリーズCラウンドで1億ドルの資金調達を完了

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ドイツ・ミュンヘン発のロボティクス企業 RobCo は、製造業向けに Physical AI を用いた自律ロボットプラットフォームを展開する。モジュラー構造のロボットと、ノーコード開発・視覚AIを統合したフルスタック型の構成が特徴で、BMW や Rosenberger などの現場に導入実績を持つ。

2026年1月、同社はシリーズCラウンドで 1億ドル(約140億円)を調達。Lightspeed Venture Partners および Lingotto Innovation が共同でリードし、Sequoia Capital や Kindred Capital、The Friedkin Group など既存投資家も参加した。2025年の米国進出以降、サンフランシスコとオースティンに拠点を設け、欧州・北米での展開を本格化させている。

PoCを超えて、実装スケールのフェーズへ 

同社のPhysical AIは、視覚認識と模倣学習を通じて工程の変動に自律対応する構造を備え、人手前提だった段取り替えや例外処理領域を自動化対象に取り込んだ。これにより、自律ロボットの適用範囲は定型作業にとどまらず拡大しつつある。

CADベースの物体認識、ノーコード開発環境、モジュラー式ハードウェアを統合した構成により、PoCに留まらない現場実装が可能となった。米国市場における人手不足と生産変動に対し、導入・展開可能なインフラとしてスケールする段階に移行しつつある。

視覚・学習・構成が一体化した自律ロボット基盤

同社は、自社開発の物体認識AI「RobVision」により、3D CADデータをもとに対象物の認識モデルを自動生成し、ロボットへの即時デプロイを可能にしている 。この仕組みは実物画像や事前トレーニングを不要とし、変種対応や段取り替えの迅速化を実現する。さらに、模倣学習と強化学習を併用した動作獲得機構により、人の作業から工程単位のスキルを獲得し、実行中にも自己最適化が進む構造を持つ 。

制御面では、ノーコード開発環境「RobFlow」を用い、視覚AIやセンサー信号、ロジックノードを組み合わせたフロー構築がブラウザ上で完結する。非専門人材でもロボット制御を構成可能で、バーチャルシミュレーションやOTAアップデートにも対応する 。加えて、モジュール式ロボット本体は最大8軸までの構成が可能で、現場ニーズに応じたリーチや可搬重量に合わせて柔軟に構成できる 。

これらの技術群は、変化の大きい製造現場においても、自律動作と短期立ち上げを両立できるアーキテクチャを提供する。RobCoがシリーズCで評価されたのは、これらの中核技術が研究段階を超えて統合され、数百台規模で実地稼働しているという、実装前提の成熟度にある 。

欧米での展開を推進

今回の調達資金は、北米および欧州市場における導入体制の強化と、RobFlowやRobVisionといった中核技術の拡張・高度化に充てられる見込みである。

市場側では、労働力不足・工程の多様化・リショアリングが重なる中、柔軟かつ再構成可能なロボットソリューションに対する構造的な需要が拡大している。同社はRaaSモデルの浸透も視野に、ロボットのスケールだけでなく、管理・運用基盤としての「現場のOS」的ポジション確立を狙っている。

今後の注目点は、導入拠点の拡張とともに、工程別テンプレートや自己改善モデルなどの水平展開が進むかどうかである。製造工程を再定義する自律ロボットの標準化競争において、同社がハード・ソフト一体で主導権を握れるかが次の焦点となる。


参考文献:

※1:RobCo raises $100 million to scale its autonomous industrial robotics platformリンク

※2:The Ultimate Guide to Automation with Computer Vision in Roboticsリンク

※3:同社HPリンク



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  • 記事・コンテンツ監修
    小林 大三

    アドバンスドテクノロジーX株式会社 代表取締役

    野村総合研究所で大手製造業向けの戦略コンサルティングに携わった後、技術マッチングベンチャーのLinkersでの事業開発やマネジメントに従事。オープンイノベーション研究所を立ち上げ、製造業の先端技術・ディープテクノロジーにおける技術調査や技術評価・ベンチャー探索、新規事業の戦略策定支援を専門とする。数多くの欧・米・イスラエル・中国のベンチャー技術調査経験があり、シリコンバレー駐在拠点の支援や企画や新規事業部門の支援多数。企業内でのオープンイノベーション講演会は数十回にも渡り実施。

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